2011年12月15日 (木)

詩論集を刊行しました

皆さん、お久しぶりです。 ①12月7日に、念願の詩論集を刊行しました。 読んでいただけるとうれしいです。 下記に情報をリンクします。 http://www.coal-sack.com/syosekis/view/498/佐相憲一詩論集『21世紀の詩想の港』 ②詩誌「コールサック」71号は、本日全体の校正を終え、明日印刷に回します。 12月28日の刊行です。詩作品も詩人論もエッセイも翻訳も書評も命アンソロジー記念会特集も、ボリュームいっぱいの充実の1冊になりました。お楽しみに。 では、今年も皆さん、ありがとうございました。 2012年もよろしくお願いいたします。

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2011年4月26日 (火)

旭川講演「21世紀に生きる今野大力」

不屈のプロレタリア詩人  今野大力没後七五周年のつどい・記念講演  (2010年11月13日・       旭川市ときわ市民ホール・110名参加) 21世紀に生きる今野大力                  講演・佐相 憲一 はじめに    旭川の皆さん、また北海道各地の皆さん、こんにちは。最大級の紹介を頂きましたけれど、そんなに立派な人間ではないのでリラックスして聞いて下さい。今野大力の没後七五周年ということですが、今まで様々な方が今野大力の闘い、詩、心を後世に伝えようと努力されてきました。文献史的な研究、闘いの研究などはいろいろ発表されていますので、今回はちょっと趣向を変えまして、今野大力の詩作品そのものの魅力を中心に、今の時代にもどう生きるのかという観点でお話をさせて頂きます。私は詩の朗読をいろいろやってきましたので、今野大力の詩をたくさん朗読させていただきます。耳でも感じて頂いて、...

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2011年4月20日 (水)

東日本大震災と原発事故に関して

大震災をめぐる大きなズレ   佐相 憲一  (「コールサック」69号・4月30日発行予定 より) はじめに  大変な事態になってしまった。東日本大震災と原発である。いまは四月はじめ。とにかく被災者の方々のことが心配である。  国会内で、統一地方選挙を全国で延期するべきだという野党の一部からの提案に対し、与野党の多数派が反対し、被災地のみ延期と決定された。こうやって国民は分断されるのだろうか。  東京都のI氏は被災者と国民の心を傷つける暴言を吐いた。これまでもアジア人蔑視発言、女性・お年寄り・障がい者蔑視発言を繰り返し、教育現場での君が代斉唱を強制し、東京の福祉・教育を後退させてきたこの人物。災害関係でも、かつての美濃部都政時代に前進させた条例を、「自己責任」論のものへと改悪していた。このような人物を無批判に何回も首都のトップに当選させてきた有権者の見識も問われよう。ほかのタレント候補もその...

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2011年3月 8日 (火)

命アンソロジー原稿続々と

全国の皆さん、また海外在住の皆さん、こんにちは。 コールサック・ホームページのトップページにバナーでつけています「命が危ない 200人詩集」アンソロジーに、いま続々と参加原稿が寄せられています。この分だと、200人ではなくもっと集めることになりそうです。まだの方は、よろしかったらぜひご参加ください。私の書いた趣意書をお読みいただき、ご賛同頂ける方々の玉稿をお待ち申し上げます。なお、これは「命が危ない人」のアンソロジーという趣旨ではございません。広く「命」に関する作品を集めています。よろしくお願いいたします。 また、詩誌「コールサック」69号の原稿しめきり3月20日が近づいてきました。すでに今号も文学的に重要な評論や、新参加のフレッシュな小詩集詩人の詩など、力作が集まっています。よろしかったら、ぜひご参加ください。 では、皆さん、花粉症の脅威にうちかって、春を迎えましょう。 ちなみに、「タウ...

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2011年1月11日 (火)

現代詩時評・展望「アンソロジーから見えるもの」コールサック68号より

現代詩時評・展望 アンソロジーから見えるもの   ~個であると同時に人類である~                    佐相 憲一     はじめに   今年二〇一〇年の日本の詩界の目立った動きの一つに、各種アンソロジー詩集刊行があった。毎年、どこかしらのアンソロジー詩集が出るが、今年は特別に盛んであったので、この機会にアンソロジーというものに焦点を当てて、それぞれの特長も述べてみたい。   アンソロジーはなぜあるのか  そもそも論からはじめよう。アンソロジー詩集はなぜあるのか。アンソロジー詩集の意義を考えてみたい。   ①地域性で結びついた各地の詩団体なら、会員諸氏が肝心の詩作品でつどうアンソロジーは、その団体の存在そのものの生きたしるしであり、根幹事業でもあろう。その土地にどんな書き手がいて、どんな作品を書いているのか。日頃バラバラのところ(詩誌)で書いている個性が並ぶアンソロジーは、...

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詩「新宿御苑」コールサック68号より

新宿御苑 ―都市公園で憩う国際労働者―                 佐相 憲一   十一月の海ぞら 赤い葉を踏みしめると コーンフレークを嚙む音だ サク サク サク 空にミルクが流れて 銀色の高層ビルの彼方に 夢のカルシウムが透けて見える 大阪のこどもたちは元気だろうか 〈センセー、顔も話もおもろいな〉 〈なんで結婚せえへんの〉 〈国語、成績上がったで!〉 思い出が まぶたでサーフィン 芝生広場には フランス語でたわむれる父と娘 住んでいるのだろうか、観光だろうか 〈ボアラ(ほうら、どうぞ)〉 差し出すパパの手のひらに 赤い葉っぱ 幼いマドモアゼルは目を丸くして 〈オッ、オッ、……〉 ムッシュ 日本は好きですか 娘さんが大きくなって パリかどこかの街かどで 何かの連帯デモを歩く時 幼年の遠い国の公園の 赤い葉っぱと大きな手のひら 若かった父の記憶はすぐそばに そうして革命の国の秋のデモ...

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2010年12月16日 (木)

コールサック68号編集終わる

 皆さん、こんにちは。  このブログに再録した福井講演「いまなぜ詩なのか」に大きな反響をありがとうございました。21世紀の詩と詩運動について共感的な交流が続々と生まれ、私も皆さんの役に立てたかなと励まされました。   さて、前号「コールサック」67号には大きな反響をありがとうございました。  おかげさまで、ますます詩精神の輪がひろがり、たったいま編集の終わった次号68号には何と新参加者が17名もいらっしゃいます!!内容もすごいボリュームかつ多彩なものとなりました。12月末に刊行されますので、お楽しみに!!  また、個人的にも、今年発表した第6詩集『港』にたくさんの心のこもったお声をいただき、この場でも厚く御礼申し上げます。  この11月には今度は北海道旭川のプロレタリア詩人「今野大力没後75周年のつどい」で記念講演「21世紀に生きる今野大力」をさせていただきました。市民・研究家など、110...

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2010年9月 6日 (月)

現代詩時評・展望「詩人の言動 ~時代の闇と、詩の光~」  コールサック67号より

  闇の中 ~ジャーナリストとは~  参議院議員選挙があった。読者諸氏も支持政党や支持候補者はさまざまであっただろうから、その政治的結果についてはここでは触れない。ただ、昨年から今年にかけての国民的な要求・世論との関係で、二点だけ指摘しておきたい。  一つは、連日賑やかに選挙運動が展開されテレビも騒いでいたにもかかわらず、争点が勝手に決められて、それ以前にあれだけ大問題となっていた沖縄の米軍基地問題をマスコミも大多数の候補者も言わなくなった、あるいは玉虫色に言及するだけになってしまった、という点である。沖縄県議会が全会一致で米軍基地の県内移設反対を決議し、住民が米軍基地を何とかしてほしいと切実に訴えていたのである。選挙戦が始まる前まではこの問題こそ国民的関心事の一つだったしマスコミも報道していたのである。それが、「ハイ選挙です、財政問題です、消費税増税は仕方ないんです、経済は素人の国民の皆...

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講演記録「いまなぜ詩なのか」二〇一〇年六月十三日 福井「水脈」二十周年のつどい記念講演 コールサック67号より

 「水脈」二十周年おめでとうございます。また、今日はお招きいただき、ありがとうございます。  私は、詩しかない人間です。詩が人生と言いますか、トイレでも詩のことを考えている変わり者ですので、皆さんが詩をお考えになる一つの参考になればと思います。あいさつがわりに「あいさつ」という詩を読みます。        ―詩「あいさつ」朗読― 〈さよなら〉を顕微鏡で見つめると/しずくの中の光の粒子が虹になって/感情のリトマス紙を見ると/マイナスではない微妙な色合いで/〈かなしみ〉がにっこりしている//〈こんにちは〉を顕微鏡で見つめると/もうそれは/数えきれないくらいの/〈さよなら〉でできていて//やあ とか/おう とか/身振りもまじえて会うことが/いつしか〈思い出〉などというものに変化して//〈人生〉を今度は望遠鏡で見つめてみると/他人みたいな自分と/自分みたいな他人が/星のように時空に浮かんでいるから...

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詩「真夏の抒情詩」  コールサック67号より

八月の午後の風 照り返す幻 駆け込み寺には 海いろを闇に刻んだアオスジアゲハ 行き場のない人の 消えていった願いのように 夏祭りの喧騒の ほんの少し外側で 鳶が海を知らせて トンボが秋を予感させる いつだったか、これからなのか 鮮明な 時間のしぶき 名場面になりそうな恋は 肝心のところで 互いに セリフを間違える 風に揺れるわかれ道 どこかの恋人たちが レモンいろのアゲハを舞っている 人生はミヤマカラスアゲハかもしれない 闇を耐えるうちに 青緑に光り 静かに激しいものがはばたいて 巨大なものに追いやられた者たちの声がする 寺も神社も教会も史跡も石碑も書物も画像も 〈この人たちはすでに亡くなっている〉 皆わたしのなかに飛んでいる クロアゲハのはねの 血のいろの模様は きっと わたしたちの絆 八月の陽だまり 〈静かですね〉 語りかけるのは いまもどこかで生きる 仲良しだった女の子だろうか それ...

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«現代詩時評・展望「地球は回り、社会は動き、詩は降り注ぐ」  コールサック66号より