最近発表の詩3篇です
お久しぶりです。このところ、フェイスブックを活用しているので、こちらがご無沙汰となりました。最近発表した3篇の詩をここに載せます。
補償の森
夜明けの川にアオサギが立っている。灰青の体が赤紫の光線に照らされる。遠くの山を見ているような、近くの獲物を見ているような、どこも見ていないような、すべてを見透かしているような、聖なる鳥。孤高と名づけたくはない、達観とも呼びたくない、ありのまま。はばたいて、裸の木々に囲まれた常緑樹のてっぺんに、アオサギが舞い降りる。
ツバメの群れが駅の上空を旋回する。いや、群れではない、協力関係か。降りてくると一羽一羽、個別の動きだ。人間を好むなんて珍しい。好きというより合理的な共存関係の選択か。ヒトの住まいのつくりが彼らにも便利らしいし、ヒトも燕尾服を着て鳥の真似をする。
オナガドリが野原の木から木...
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